小児がんを知る
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小児がんとは?
小児がんは、子どもに起こるさまざまながんの総称です。
多い病気ではありませんが、日本では毎年約2,000人の子どもが新たに診断されています(成人がんは年間100万人!)。
現在では医療の進歩により、多くの子どもが治る時代になっています。
小児がんは、「治療を乗り越え、社会へ戻ることを目指す病気」へと変わってきました。
大人のがんとは異なり、成長や発達の中で治療を受けること、家族や学校など周囲の支えが重要になることも、小児がんの大きな特徴です。
原因
小児がんの多くは、生活習慣や環境が原因で起こるものではありません。
誰かの行動や子育てが影響して発症する病気ではないと考えられています。
多くの場合、体の中で細胞が成長していく過程で、偶然に遺伝子の変化が生じることがきっかけとなって発症すると考えられています。
近年の研究により、生まれつきの体質が関係するケース(遺伝性腫瘍)があることも少しずつ分かってきました。
ただし、これは小児がん全体の一部であり(小児がん全体の8.5%)、多くは予測できるものではありません。
現時点では、小児がんを確実に予防する方法は分かっていません。だからこそ、早期に気づき、適切な治療につなげることが重要とされています。
現在も世界中で研究が進められており、原因の理解が進むことで、より安全で効果的な治療や将来の予防につながることが期待されています。


種類
小児がんには非常に多くの種類があります。
一つの病気の名前ではなく、さまざまながんの総称です。
大きく分けると、血液の中に生じる白血病やリンパ腫などの「造血器腫瘍」と、体の中にかたまりを作る「固形腫瘍」に分けられます。
固形腫瘍には、脳腫瘍、神経芽腫、骨肉腫、腎腫瘍などがあり、発症する場所や年齢によって種類が異なります。
それぞれの病気の患者数は多くありませんが、種類が非常に多いことが小児がんの大きな特徴です。
このため、診断や治療には専門的な知識と経験が必要とされます。
また、小児がんは大人に多い胃がんや肺がんとは分布が大きく異なり、子ども特有のがんが多いことも特徴の一つです。
特徴
小児がんには、大人のがんとは異なるいくつかの特徴があります。
まず、医療の進歩により、多くの小児がんは治癒が期待できる病気となっています。現在では全体の約8割の子どもが治るとされています。
一方で、子どもは成長や発達の途中にあります。そのため、治療は「がんを治すこと」だけでなく、身体の発達や学び、将来の生活への影響を考えながら進められます。
また、小児がんは患者本人だけでなく、家族全体に大きな影響を及ぼします。治療中の生活、きょうだいへの配慮、学校との連携など、家族を支える医療や社会的支援が欠かせません。
さらに、小児がんの治療を受けた子どもたちは、その後も長い人生を歩んでいきます。そのため、治療後の健康管理や社会生活の支援など、長期的な視点での医療が重要となります。
このように小児がんは、単に「病気を治す」だけでなく、「子どもと家族の未来を支える医療」が求められる疾患です。


治療
多剤併用化学療法(複数の抗がん剤を組み合わせる治療)、手術、放射線治療(近年では陽子線治療)などを、がんの種類や進行度に応じて組み合わせて行います。小児がんの治療は、日本小児がん研究グループ(JCCG: https://jccg.jp)などが中心となり、全国の医療機関が協力して標準的な治療方法を確立しています。そのため、日本のどの地域においても、最新の知見に基づいた質の高い治療を受けられる体制が整えられています。
また近年は、CAR-T療法や抗体医薬など、免疫の力を利用した新しい治療が大きく進歩しています。これらの治療により、これまで治癒が難しかった患者さんにも効果が期待できるようになってきました。
さらに現在も、固形腫瘍に対する免疫療法や遺伝子の特徴に応じて治療を選択する「個別化医療」など、新しい治療の開発が続けられています。小児がん医療は、より安全で、より確実に治すことを目指して進歩し続けています。
よくあるご質問
Q1 小児がんの予防はできますか?
A 多くは予防が難しく、早期発見と治療体制が重要です。
Q2 小児がんではどのような症状を認めますか?
Q3 小児がんの治療費は?
A 小児慢性特定疾病医療費助成制度などの公的支援制度により、医療費の自己負担は大きく軽減されています。
Q4 小児がんのお子さんとの接し方は?
A 特別扱いしすぎず、普段どおり自然に接することが大切です。
Q5 学校での配慮は?
A 体調に応じた柔軟な対応と、医療者やご家族との連携が重要です。
Q6 支援は役立ちますか?
A 家族支援、研究、啓発活動などに活用され、子どもたちと家族を社会全体で支える力になります。
Q7 同じ経験の家族とつながれますか?
A 家族会や交流会が各地にあります。石川県では、小児がん経験者と家族の会「くるみカフェ」があります。
Q8 きょうだいへの影響は?
A 患児の入院により保護者と過ごす時間が減るなど、心理的な影響を受けることがあります。近年は「きょうだい支援」の重要性が認識されています。
Q9 ご家族の不安は続きますか?
A 再発への不安などは自然な感情です。心理的支援や相談体制を利用することが大切です。
Q10 成人後の医療は?
A 成人診療科へのトランジション体制が整備されつつありますが、移行が難しいケースもあり、継続的な支援が重要です。
周りに小児がんを経験した人がいたら?
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はなうめ がん体験はなし隊の派遣
・石川県がん安心生活サポートハウスがんサロンつどい場はなうめに所属する、がん経験をお話しする、当事者や家族によるボランティアです。
・小児がんを経験した方や家族の体験談をお話しできるはなし隊も所属しています。
・学校、PTA、子育てなどの講演会、専門職向け研修会など
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